1.当マニュアルの構成

1)基礎編 「ハートフルシート」
☆お客様を目の前にして、
  最低限注意すべきことを書き込みながら確認できるチャート一式。
☆業務別(予約相談時、手配時、現地オペレーション時)、傷病別に
  シートは分かれている。
2)応用編 傷病別に全般的な応対ポイントや留意点をまとめた。
また、過去寄せられたQ&Aも掲載。
3)資料編 理解を深めるための資料や実際の業務遂行に必要と思われる各種資料を掲載。

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2.留意点

 1)モデルとしてのハートフルシート

必ずしもこのフォームに統一する必要はありません。主旨を理解された上で現行フォームの改善や新しいフォームを作成する際のモデルと考えてください。


 2)お客様へ応対するにあたっての心構え

①お客様とのお話しは、先ず「少しの気配り」から始めましょう

  •  障がいのあるお客様だからといって特別に同情したり、逆にへりくだって接することは慎むべきです。いつもと変わらない対等な立場でお話しすればよいのです。
  • ただその時に、ほんの少しの配慮が必要です。たとえば、車いすのお客様であれば少しかがんで「目の高さ」を同じにして話すことはとても重要です。耳の不自由なお客様には、正面を向きハッキリと口を開けて話したり、地名や時間・料金など重要な内容は筆談を交えるなどの心づかいが大切です。


②一人ひとり障がいの程度や内容はさまざまであることを理解しましょう

  •  同じ障がいのあるお客様であっても、障がいの程度や内容はさまざまです。たとえば、目が不自由と言っても、全く視力が失われている方(全盲)や大きくハッキリした文字ならば読めるという弱視の方、視野が非常に狭い視野狭窄(しやきょうさく)の方、白内障や緑内障という病気をもつ方などがいらっしゃいます。
    視覚障がいという“ひとくくり”ではなく、一人ひとりが違った障がいという「個性」をもっている、つまりは個人の集まりであることを、しっかり認識しておくことが大切です。


③ご本人とのコミュニケーションを心がけましょう

  • ご本人に関することであっても、つい同行者(介助者)に話してしまうことがありますが、このことは、ご本人に対して非常に失礼な態度です。できるだけ、直接ご本人と話すように心がけましょう。
  • とくに、耳の不自由なお客様に手話通訳者が同行する場合は、会話の際の視線は手話通訳者に向きがちですが、話し相手の主人公は耳の不自由なお客様なのです。ご本人の目を見て話すよう気をつけましょう。


④旅行会社は、公平で安全かつ円滑な旅行を提供する義務があることを、すべてのお客様にご理解いただきましょう

  • 募集型企画旅行では、パンフレットや日程表に明示した日程を、安全かつ円滑に提供することが求められています。観光をする場合でも一カ所に時間がかかりすぎると、日程に明示した観光箇所を回りきれない場合もでてきます。そうならないように、ある程度のスピードがどうしても必要であることを、お客様に説明する必要があります。
  • 特別な配慮を必要とするお客様は、契約の申込時に申し出ていただきますが、旅行会社は可能な範囲でこれに応じること、また費用はお客様の負担となることなど、旅行条件書にある申込条件について、お客様にご理解いただきましょう。
  • 旅程管理を主業務とする添乗員は、残念ながら個人的・専任的介助に常時携わることはできません。このことも障がいをもつお客様にご理解いただく必要があります。


⑤旅行会社としての専門的知識を身に付けましょう

  • 障がいのあるお客様は、旅行に対して常に大きな不安、さまざまな不安をおもちです。私たちが、旅行に関する専門的な知識を身につけておくことで、お客様にも自信をもって対応できますし、お客様から安心してお任せいただけます。
  • また、積極的に情報を開示することによって、予想されるトラブルについても、お客様との話し合いから解決策を見出せる場合もあります。

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